Spotify Premium Music × アーティスト、プログラマ、DJ 真鍋大度「デジタルの中に心をこめた、アーティスト、プログラマ、DJ 真鍋大度のプレイリスト「Smoky」。」音楽と関係の深いカルチャーに対する“独自の視点”を深掘りインタビュー。

Spotify Premium「Music×Culture」は、様々なジャンルを代表するクリエイターや新進気鋭のアーティスト8名をゲストに招き、“創作活動”と“音楽”の関係を、新たな視点で紐解いていくキャンペーン。ここでは、ラジオプログラムでオンエアされたお話に加え、WEB限定のスペシャルインタビューを掲載。

東京を拠点に活動するアーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJ。2006年<Rhizomatiks>を設立。2015年よりR&D的要素の強いプロジェクトを行う<Rhizomatiks Research>を石橋素氏と共同主宰。坂本龍一、Bjork、Nosaj Thing、野村萬斎、Perfumeをはじめとしたアーティストなど、幅広いフィールドでコラボレーションを行う。メディア芸術祭大賞ほか、国内外の賞を数多く受賞。6月20日まで、東京都現代美術館にて、設立15周年を記念した「Rhizomatiks_multiplex」が開催中。展示期間中、不定期にアップデートを予定している。

デジタルの中に心をこめた、アーティスト、プログラマ、DJ 真鍋大度のSpotifyで聴けるプレイリスト「Smoky」とは。

決断する勇気と、自由な創造力を与えてくれた音楽。

最近、インスピレーションを受けた曲を教えてください。

真鍋:Machinedrum「Star(feat.Mono/Poly & Tanerélle)」です。2000年代から活動するビートメイカーで、当時からフォローしています。Machinedrumはトラヴィス・スチュアートのソロプロジェクトで、1990年代にエレクトロニカやIDM、2000年代はダブステップやドラムンベース、近年ではフットワークやジューク、ハーフタイムを取り入れ、トレンドに沿った音楽制作をしている。しかし、どんなスタイルの曲をやっても、すぐにMachinedrumだとわかる、一貫した姿勢が感じられる。それからトラヴィスが凄いのは、既発曲”Sacred Frequencies”のAbleton Liveのプロジェクトを丸々公開していたんですよ。意外なことにデフォルトの音源やエフェクターしか使っていなかったりして。

音楽ソフトのプログラムを公開するということは、珍しいんですか?

真鍋:秘伝のタレを丸々公開する様なものなので異例ですね。彼は前から「カシオのキーボードでいい音楽を作れない人は、例え高価な機材があっても音楽なんか作れない」と言っていて。音楽はプラグインやテクノロジーではなく、スキル、センスで作るという意味だと思います。彼の音楽はもちろん、オープンな姿勢、活動の仕方など、かなり大きな影響を受けていますね。

Machinedrumは近年イギリスの<Ninja Tune>から作品を発表していますが、真鍋さんというと同じくイギリスの<Warp Records>のアーティストとも共演されていますね。

真鍋:SquarepusherのMV「Terminal Slam」(2020年)を制作しましたが、自分が若い頃にオーディオ・ビジュアルをやろうと思ったキッカケは、<Warp Records>のAphex TwinやAutechre、映像作家のChris Cunninghamなどの影響ですね。

ゲーム作りに夢中、秋葉原で学んだプログラム小学生時代。

まず幼少期の頃から話をうかがってみたいのですが、子供の頃はどんなものに興味を持っていたんですか?

真鍋:幼稚園から小学校低学年の頃はゲームをやっていたかな。小学校1年生の時はアメリカに住んでいて、<ATARI>の「フロッガー」、帰国してからは<ナムコ>の「パックマン」や「ゼビウス」など、ベーシックなゲームで遊んでいました。同時に、親がパソコンを買ったのでゲームをやり始め、次第に自分で作りたいと思ったんです。当時、大学生の間でゲームのプログラムを作ることが流行っていたので、秋葉原へ足繁く通ううち、年上のお兄さんや店員さんたちから情報を教えてもらうようになり、自分でゲームを作るようになっていきました。

大人からすれば、天才おもしろ小学生あらわる!という(笑)。

真鍋:珍しかったでしょうね。今なら小学生がアプリを作っても、商品レベルのプロダクトが作れると思う。しかし、30年以上前にプログラムを作ることは相当ハードルが高かったから、ちょっとしたシューティング・ゲームを作るところからはじめました。両親がミュージシャンで、母親はシンセサイザーの仕事をしていたこともあり、家に<YAMAHA>のDX-7があったんです。ゲームセンターでBGMや効果音を聴いて覚え、家に帰り、DX-7で試しながら音源や音色を作っていましたね。それが音楽制作の原体験になっています。

デジタル機器に関して、環境が揃っていたんですね。

真鍋:そうですね。当時はレーザーディスクの時代で、再生のポイントを変えることでマルチストーリー〜エンディングになる仕組みがあった。そういうことをやりたいなと思って、アイディアをノートに書き、ゲームブックを作っていました。当時はゲームクリエイターになりたかったんですよね。

ハードやソフトが欲しいじゃなく、作りたかったんですね?

真鍋:そうですね。作りたいというのは、小学校の時からありました。

偶然出会ったヒップホップから、クラブ通いへ。

しかし、中学生からはヒップホップに夢中になったということで、大きな方向転換ですね。

真鍋:本当に偶然だったんですが、自宅付近に大きなビルが建って、近隣一帯のテレビ電波が届かなくなったんです。補償としてケーブルテレビが導入され、MTVなど音楽チャンネルを見られるようになったんですよね。
『Yo! MTV Raps』を観て、ヒップホップやニュージャックスイングなどの音楽にハマっていきましたね。また、同時期に高校生のダンスコンテスト番組『ダンス甲子園』も流行っていて、レッスンを受けてみましたが、当時はうまく踊れず。次第にDJをやってみたいと思うようになり、クラブへ通うようになったんです。

90年代初頭のクラブは、どんな雰囲気でしたか?

真鍋:顔馴染みになるまでは、すごく怖かった。でも、いろいろな人がいて、おもしろかった。

では、当時好きだったヒップホップを1曲挙げてください。

真鍋:かっこいい曲もたくさんあったけど、あえてミーハーな方向ならHeavy D & The Boyz「Now That We Found Love」かな。まさに青春の1曲ですね。

パソコンはやらなくなったんですか?

真鍋:高校に入ってからは、DJが楽しくなり、パソコンはあまりやらなくなりましたね。勉強は楽しかったんですよ。数学はパズルみたいなもので、一生懸命やるというよりゲーム感覚というか。

ご両親が音楽家にも関わらず、直接的な指導や影響で音楽を始めたのではないんですね。

真鍋:ピアノを習っていたんだけど、先生がめちゃくちゃ怖かったので、泣いて辞めさせてもらって。父と音楽の話になった時は、意見が合わず議論していましたね。

挫折の後、IAMASで学んだメディアアート。

大学卒業後、大手電機メーカーに就職。一年で退職した後、岐阜県立情報科学芸術大学院大学(以下、IAMAS)へ入学されましたね。この辺りの経緯は?

真鍋:就職活動をしている時に、ゲーム会社の就職試験を受けましたが、全然ダメで。せめて映像や音声の仕事に就きたいと思い、マルチメディア開発部のある会社に入ったんです。かなり堅い仕事で、防災のシミュレーター設計や監視カメラの制御システム開発など、作業自体はおもしろかったけど、やはりコンテンツを作りたいと思い、WEB制作の企業へ転職したところ業績不振でクビになり。それから半年ほどハローワークへ通っていました。

そこからなぜIAMASへ?

真鍋:音楽の制作とプログラムという、自分のスキルセットを組み合わせて、なにかやってみたいと考えていたんです。そんな時、IAMASの人たちが出演するライブを見るようになって。同時期にAOKI takamasaくんや高木正勝くんたちが、バリバリかっこいいことをやっていて。今までの人生を一度リセットし、一から違うことやりたいと考え、25歳の時にIAMASへ入学しました。

15年ほど前ですね。当時はもうメディアアートという言葉はありましたか?

真鍋:既にシーンもコミュニティもありましたが今ほど大きくはなかったですね。個人的には池田亮司さんやダムタイプに影響を受けたので、卒業後はパフォーマンスやサウンドアートの方向にいきたかった。でも、音楽系では、どうにも食えないこともあって、卒業後に少しずつ映像ソフトの開発も始めた感じです。

長年メディアアートに携わっていると思いますが、真鍋さんは現在の状況をどう思われていますか?

真鍋:個人的には2010年あたりが面白かったなと思っています。特に海外のクリエイティブコーディングのシーンは面白かったですね。後はYouTubeが注目されたことで、DIYのシーンがフォーカスされるようになった時期。その後、インタラクティブ映像が簡単に作れる様になって、コンテンツ勝負が加速されていきましたね。だから、もう自分の土俵ではないと感じています。

アーティストとして活動しながら、Rhizomatiks設立へ参加。

2006年に<Rhizomatiks>を設立されましたが、どういうプロセスだったんですか?

真鍋:IAMASを出た後、石橋素さんからお仕事をいただくようになりました。しばらくはフリーランスでやっていましたね。<Rhizomatiks>設立の経緯は、みんな記憶が定かじゃないんだけど、どうやら僕が「会社にすれば、ローンが組みやすくなる」ということを言ったらしく(笑)。当時、僕はそれほど仕事なんかしていなかったから、個人的には給料が出ることが、すごく助かりましたね。初期のメンバーはみんな友だちで、ビジョンや目標はなかった。今のような大きな会社になるなんて、まったく想像していませんでした。

<Rhizomatiks>ではさまざまなプロジェクトを手掛けていますが、真鍋さんはどんなポジションでお仕事をされるんですか?

真鍋:今は企画の原型を作ることが多いですね。自分で実装することもあるけど、例えば画像解析なら若いエンジニアの方ができますし。僕がやるとすると、例えば東京都現代美術館の展示では、レーザーの光を音に変換するソフトを書いたり。自分がやった方がいいところは、率先してやります。

大きな仕事の場合、チームの振り分けが大事になってきますよね。

真鍋:映像制作だけではなく、ハードウェアやプロダクトデザインなど、各分野で得意な人がいます。チーム全員が活躍できるようなプロジェクトを、どうやって作るか考えていて。映画制作チームみたいな感じというか。いいプロジェクトを、たくさん作っていこうと思いましたね。

<Rhizomatiks>の理念はあるんですか?

真鍋:うーん、特にないと思う。最初からこだわりの強い人が集まったから「どんな仕事でもやります!」というような人がいなかった。仕事を受ける/受けないという明確な線引きはないけど、みんなで仕事をする中で、共通の意識が出来ていった感じかな。

「rhizomatiks_multiplex」で、真鍋さんの「欲しいのは、偶然の成功じゃなく、失敗の原因です」というコメントが紹介されていました。これはいつ生まれた言葉ですか?

真鍋:誰かが勝手に入れていて、僕が入れたワケではありません。大学の同級生だったムロツヨシくんの呼びかけで、上田誠さんと「非同期テック部」という企画をやった時に、僕が言ったことを上田さんが拾って書いたのがキッカケです。実際に、偶然うまくいくことは危険で、本番ではうまくいかない可能性もある。とにかく事前に失敗して、原因を調べた方が、成功する確率が上がる。当たり前だと思うんですけどね。そういう意図で言ったことが勝手に使われていたんです。

ビョークをはじめ、世界中のアーティストと共演するまで。

真鍋さんは、個人的なお仕事も多いと思いますが、最近興味のあることは?

真鍋:自分で踊るようになったので、ダンスネタをやりたいというモチベーションは上がっていますね。とはいえ、今頑張っているのはPerfumeの振り付けのコピーなんですけど。最終的には自分で振付もやって踊りもやってみたいですね。

中学生の頃はうまくできなかったのに、なぜ今踊れるようになったんでしょうね?

真鍋:不思議ですよね。身体的には衰えているのに、頭は進化したというか。Perfumeの振付も音楽を聴く様に見られる様になった。ジャズをビバップが分かって聴くというのに近い感じですね。型が分かってきたという感じ。

フィジカルのプログラミングですね。

真鍋:構造、身体ありきです。

音楽の仕事のオファーは、どのように来るんでしょうか?

真鍋:ミュージシャンとのコラボは個人的な付き合いがあって、直接連絡がくることが多いかな。Machinedrumや Squarepusherなどは、フェスなどで一緒になっていましたから。Nosaj ThingやFaltyDLは僕がDJで楽曲をプレイしていたことがきっかけだった気がします。

仕事ではありますが、純粋なアーティスト同士のコラボレーションという感じなんですね。

真鍋:基本的には、そういうケースが多い。もちろんリリースまでいけないパターンもたくさんある。

共作する場合、どうやって作っていくんですか?

真鍋:完成済みの音楽へ映像をつける依頼はシンプルですね。しかし、一緒にパフォーマンスを作り、ツアー計画するというのは難しいです。LAのビートメイカー、Nosaj Thingと「<Coachella Valley Music and Arts Festival>へ出演して、その前後に2週間くらいツアーしようぜ!」なんて盛り上がったんですが、ツアーの前は2週間くらい部屋を借り、ずっと篭って作っていましたね(笑)。それぐらい密に時間を共有しないと。ライブの制作はリモートでは難しいです。

音楽を絡めた企画の予定は?

真鍋:Nosaj Thingとレコーディングした楽曲があり、今後リリースする予定。今はNFT(Non-Fungible Token)でAphex Twinが自らのアート作品にトラックを隠して12万ドルで売ったり、以前Wu-Tang Clanが世界に一枚だけしか存在しない新作を販売したりしています。音楽の販売の方法もいろいろなオプションがあるので、リリース方法を考えていますね。

ダンスフロアへ直結する、Spotifyのサジェスチョン

楽曲制作もされていますが、映像やプログラムまで、すべての作品やお仕事が音楽と繋がっていますね。

真鍋:一番大事にしているところです。東京都現代美術館での展覧会「Rhizomatiks_multiplex」は、僕の意図が強く出たのかもしれないですね。

ビジュアル関係の制作時、どんな音楽を聴きながら作業するんでしょう?

真鍋:Spotifyからのサジェスチョンで出てくる曲は、大体好きな曲なので聴いています。そんな時に気に入った曲をストックしておいて、DJの時に使いますね。DJとして常に新しい曲を見つけたいと思っています。今はどんな曲が流行っているのか、ずっと追っている感じかな。新譜を聴いていないと心配になってくるんです。

Spotifyのプレイリストは、ジャンルやシチュエーションによって分けていますか?

真鍋:めちゃめちゃ細かく分けています(笑)。ジャンルごともそうだし、200個か300個ぐらい、相当な数のプレイリストを作っていますね。

真鍋さん独自の Spotify プレイリストの楽しみ方はありますか?

真鍋:API(Application Programming Interface)を使ってプレイリストを作る様なことをしてますね。Abletonのセッションデータから楽曲名を抜き出してプレイリストに追加するとか。
そういう観点で見ると、SpotifyはAPIがあることがいいですね。

デジタルながら、人のぬくもりのある楽曲が並ぶプレイリスト「Smoky」とは。

今回特別に制作された「Smoky」ですが、どういうテーマなんでしょうか?

真鍋:お香とか煙が雰囲気に合うかなと思い、タイトルを付けました。全体的に質感やミックスなどテクスチャーのおもしろい曲を選び、新旧いろんなタイプの曲を入れて。本当に最近の音楽はおもしろいと思うんですよね。音楽が大好きなので聴き続けていますが、近年は誰でも面白い曲を作れるようになったし、良い曲がいっぱい曲がありすぎて、聴くのが追いつかない(笑)。

1曲目は伝説の日本人DJ/トラックメイカー、dj klockの「Ensemble For The Weaks」。

真鍋:今は亡きアーティストですが、いまだに聴いたりDJでかけている曲です。彼の当時のプレイとかも、本当に個性的で、おもしろかったんですよね。この曲も、パンニングの使い方が特徴的だと思うんですけど、ミックスやエコライザーの使われ方も独特で、唯一無二のアーティストだと思っています。

Flying Lotusの<Brainfeeder>から作品をリリースしているTeebsの「While You Doooo」。LAのアーティストですね。

真鍋:LAのビートメイカーたちとは付き合いがあって、そのコミュニティーの中にいる人です。Teebsは音の選び方が好きで、複雑というわけではありませんが、Flying Lotusにも似たような、なんともいえない音の世界があります。そして、基本的に音質にアナログの質感があって心地いい。テープとかで録音しているのかもしれません。「どうやって作ってんのかな?」と思いながら、よく聴いています。

続いては、krakaur 「h/e/a/r/t」。この人はどんなアーティストですか?

真鍋:DJのSetsuya Kurotakiくんに教えてもらって、日本ではまだ認知度の低いトラックメイカーだけど、本当にどの曲もかっこいい。言葉になっていないけどボイスサンプルがどこかポエティックで、音色の選び方やミックスも含めて大好きです。LAで一度会いましたが、音楽は繊細だけど、本人はめちゃめちゃマッチョで(笑)。普段はデザインの仕事をしていて、写真やビジュアルも好みです。本当にもっと評価されて欲しいと思っています。

そして、真鍋さんと共演もされているNosaj Thingの「Mountain」。

真鍋:彼の音楽に関しては、なんとも言えないんですよね(笑)。ジャンルのカテゴリーはできないし、DJプレイも踊らせにいくわけでもない。これは最近出た曲で、ドラムの音色が独特のおもしろいミックスの仕方をしています。ただ、映像を作る側からすると作りやすいんですよね。それほどリズムに映像をはめる必要もないし、テクスチャーで雰囲気を作っていて。

次はご自身の楽曲で、Daito Manabe「What I Feel」です。

真鍋:2019年にリリースした曲。学生時代に作ったMax/MSPのパッチで作りました。

Ana Roxanneの「Camille」は、浮遊感のある音色が心地よいですね。

真鍋:ミニマルな感じもあるけど、ボーカルの使い方がおもしろい。この曲とはSpotifyで出会いました。

Duval Timothy「Ball」は、Nosaj Thingから教えてもらった曲だそうですね。

真鍋:ピアノの曲ですが、ミニマルで幾何学的な曲調がすごく好きで、よく聴いています。

Photay「Existential Celebration(Kelpe Remix)」も穏やかな曲。

真鍋:彼の曲は、基本的にもうちょっと踊れる曲が多いのですが、このリミックスはリスニング向け。好きなのでアナログ盤も買いました。

そしてVisible Cloaks Feat. Motion Graphic「Terrazzo」。

真鍋:このプレイリストの中に、自然に入ってきましたね。これもSpotifyで出会った曲で、ちょっと音響っぽいところと、テープスピードを変えたようなエフェクトが突然入ってきたり変な曲ですね(笑)。

Daedelus「Experience」。この人も西海岸出身で、楽器演奏からテープ演奏までする、多才な人ですね。

真鍋:MadlibとMF Doom によるユニットMadvillainで、この曲をサンプリングして「Accordion」に仕上げていて。この間、MF DOOMが亡くなったので、改めて聴いたらすごくよかった。

選曲してみて、いかがでしたか?ちょっとフィジカルな方向に戻っているというか、人間の体温を感じます。

真鍋:確かに、ちょっと切ない流れになりましたね。普段、家で音楽を聴く時は、あまりアッパーな曲は聴かないので、普段聴いている曲に近いと思います。ちょっとしっとりして、力抜いて聴けるような曲が多いですね。

Spotify Premiumなら、プレイリストを真鍋さんが考えた曲順通りに、広告なしで聴くことができますよね。どんなシチュエーションで聴くことをおすすめしますか?

真鍋:大きな音量で聴くというより、BGMとして聴くような曲が多いので、日曜日の夕方にお酒飲み始めるくらいに、流しておくといいと思います。

サブスクリプションと共に、アナログレコードの音質も体験したい。

真鍋さんから、カルチャーへの探求心を育てる貴重な私物を提供していただくのですが、何をプレゼントに用意されたんですか?

真鍋:Lonnie Smith『Finger Lickin’ Good』(1967年)のレコードです。Madvillainが、このアルバムの中から2曲(「In The Beginning」と「Jeannie」)をサンプリングして「Figaro」という曲を作っていて。すごく探して、NYのレコード屋さんで買ったんです。Lonnie Smithはジャズのオルガンプレーヤーで、ハモンドオルガンで驚くくらいの多彩な音色を作って、演奏しているので、どんな人でも楽しめるので、シンセサイザーやテクノが好きな人でも楽しめると思います。先日MF Doomが亡くなったので、家でこのレコードを探したところ、見つからなかったんですよ。オークションで買い直したところ、すぐに棚から出てきて(笑)。そういう事情もあり2枚持っているのと、とにかくいいレコードなのでプレゼントしたいと思います。

プレゼントに応募される方は、テーマに基づいたエピソードを書いてエントリーしてください。どんなテーマにしましょう?

真鍋:これからの音楽カルチャー、テクノロジーのあり方です。

大学のレポートくらいのエピソードが来そうですね。

真鍋:自分も恩恵は受けていますが、なんでもテクノロジー主導で済ませていることに対し「ちょっとどうかな?」と疑問を抱きながら生活しています。みんなはどういう風に思っているのか、気になっています。便利になったことはいいけど、それで「なにか失ってないかな?」ということは、常に気にしています。

真鍋さんにとって音楽とは?

真鍋:制作なども含め、すべてのモチベーションの中心にあるものですね。

真鍋大度
東京を拠点に活動するアーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJ。2006年<Rhizomatiks>を設立。2015年よりR&D的要素の強いプロジェクトを行う<Rhizomatiks Research>を石橋素氏と共同主宰。身近な現象や素材を異なる目線で捉え直し、組み合わせることで作品を制作。高解像度、高臨場感といったリッチな表現を目指すのでなく、注意深く観察することにより発見できる現象、身体、プログラミング、コンピュータそのものが持つ本質的な面白さや、アナログとデジタル、リアルとバーチャルの関係性、境界線に着目し、デザイン、アート、エンターテイメントの領域で活動している。坂本龍一、Bjork、OK GO、Nosaj Thing、Squarepusher、アンドレア・バッティストーニ、野村萬斎、Perfume、サカナクションをはじめとしたアーティストのほか、イギリス、マンチェスターにある天体物理学の国立研究所ジョドレルバンク天文物理学センターや欧州原子核研究機構との共同作品制作など幅広いフィールドでコラボレーションを行っている。メディア芸術祭大賞ほか、国内外の賞を数多く受賞している。6月20日まで、東京都現代美術館にて、設立15周年を記念した「Rhizomatiks_multiplex」が開催中。展示期間中、不定期ながら、アップデートの予定もあり。

Spotify Premium Presents「Music × Culture」Podcast

プレゼント アーティスト、プログラマ、DJ真鍋大度

創作活動のモチベーションが生まれるレコード

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